「とうどさん」　２０００年１月１５日　記

　私が住んでいる土地では、毎年正月７日頃に地域の各地で竹と松で円錐形に組んだ枠組みにしめ縄を巻き付けて「とうどさん」を作った。「とうど」は所によっては「とんど」とも言った。昔はこの「とうどさん」の中に布団を持ち込んで子供たちが寝泊まりすることもあった。

　「とうど」を巻く風習は一時期途絶えていたが、何年か前にふたたび各地で復活し、私の住んでいる土地でも地域全体で一つだけ巻くようになった。

　正月１５日の小正月に地域の住民が集まって「とうど」を燃やす。「どうど」を燃やした火で餅を焼いて食べると病気にならないという言い伝えがあり、今でも無病息災を願って餅を焼いて食べる人もいる。

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